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何回食べても美味しい秘密
HataIro KYOTOの「ローストヤサイ」は、「何回食べても美味しい」「お腹も心も満たされる」と感じていたただけるお料理を提供できるよう心がけています。
それは、わたし自身が「お腹も心も満たされる」食事がしたいと常に思っているからです。
しかし、「野菜」に対して「お腹も心も満たされる」という印象を持っている方は、あまり多くはいないかもしれませんね。
わたしが自分のお店を持つ前、多くの飲食店に行って感じたこと。
それは、「食べたいお野菜がない」ということでした。
例えば、焼肉ならこのお店、パスタならこのお店って、ある程度好きなジャンルに対して好きなお店ってあると思うんです。
でも「お野菜といえば?」
このように考えたときに、「お野菜はあのお店を勧めたい」という体験がわたしにはありませんでした。
みんなが毎日食べたいと思える、カラダに良い「ローストヤサイ」をたくさんの人に届けたい。
そんな想いで、HataIro KYOTOは「ローストヤサイ」を提供し続けています。
「ローストヤサイ」という言葉は普段耳にしないかもしれませんが、「ロースト」という調理法にこだわっている理由もあります。
そこでわたしが「ローストヤサイ」に対してどんなこだわりをもっているのか、少しお話しさせてください。
食材本来の味を引き出す”ロースト”という調理法
野菜の調理法って、基本的に煮る・蒸す・茹でるとかだと思うんです。
でも、どの調理法でもお湯とか水蒸気で野菜の色・うまみ・味わいって逃げちゃうんですよね。
「食材本来の味を引き出す」なんて言葉をよく耳にしますが、煮たり、茹でたりしているのを見るとガッカリしてしまいます。
お野菜の色合いが薄くなり、鮮やかさが出なかったり、野菜が持つ本来のうまみがなくなり味も薄くなってしまったりして美味しくなくなってしまうからです。
それに比べて「ローストヤサイ」は色もうまみも流れることなく「ギュッ」って食材に濃縮された状態を作り出せます。
だから食材の色もキレイですし、これこそが「食材本来の味を引き出す」調理方法だと思っています。
しかし、ただローストすれば美しく、美味しいものに仕上がるわけではありません。
HataIroの「ローストヤサイ」は完成までの工程にすごくこだわりを持っています。
レシピ化できないから美味しい
わたしが手掛けてる「ローストヤサイ」って、レシピ化できないんですよ。
レシピ化できないってどういうことかというと・・・
例えば、クッキーだと
100gのバターと60g砂糖を混ぜる→卵黄を加える→150gの薄力粉をふるい入れて混ぜる→30分冷やす→切る→170度のオーブンで20分
みたいに、レシピ化できますよね。
でも、「ローストヤサイ」はその時のお野菜の水分とかによっても毎回違うので、何度で何分とかって決められなくて。
ほんとに感覚と見た目で「今」っていう時を見ながら、お野菜1種類ずつ別々に、丁寧に焼き上げていきます。
仕上がりを覚えるしかないので、人に教えるのもすごく難しくて。
何回も食べてもらって、「これだ」っていうものにどんどん近づけていく。
ひたすら作って、感覚で覚えてもらうしかないんですよね。
こだわりにこだわり続けた結果、簡単に人に教えられるものではなくなってしまいました。
今はやっと2人だけ、わたしと同じように焼けるようになりました。
お野菜の焼き加減の「今」っていう瞬間を見逃せないので、ほぼオーブンの前につきっきりです。
お野菜とずっとにらめっこしながら、朝から夕方まで1日中ひとりが焼き続けています。
一人前のシェフになるには長くて10年かかるって言われてますが、ほんとにそれぐらい「ローストヤサイ」を焼くのは職人技だと思いますし、忍耐のいるお仕事なんですよね。
できることならレシピ化したいんですけどね。
ただ、採れたお野菜の大きさや形、採れた年によっても焼き方が変わります。なんだかワイン造りに似ているかもしれませんね。
形が悪い野菜こそ魅力的
わたしちっちゃい野菜とか、変な形の野菜とか、「この野菜可愛い」って思うんですよ。
本来であれば「規格外野菜」として破棄されてしまうような形の悪い野菜などです。
規格外野菜も見た目が悪い悪いだけで、味は十分美味しいですし、不格好な見た目もどのように扱ってあげるかで、可愛く見えたりもするんですよね。
ケータリングで空間デザインもするときはあえて形の悪いお野菜を仕入れて、そのお野菜を中心にオシャレな空間を作り上げたりします。
わたしの変なこだわりなんですが「お野菜の元の形をできるだけ残したい」というこだわりもあります。
お野菜の形とは、そのお野菜が畑で頑張って育った証だと思っています。だからどんな形かイメージできないぐらいに細かく切ったりするのが嫌なんですよ。
あんまりおっきいお野菜だといっぱい切らないといけないから、それが嫌で玉ねぎも小ぶりなものを選んでます。
ヤングコーンもそのまま。エリンギも、ミニエリンギというものを選んでそのまま入れてますし。
できるだけそのままの形を残したいので、普通であれば皮剥くお野菜でも、あえて皮剥かず、皮ごと食べてもらったりしています。
だからHataIroのお弁当に入ってる玉ねぎなどは皮剥いていませんが、とても好評で嬉しいです。
傷ついたお野菜にしてもちっちゃいお野菜にしても、十分美味しい「ローストヤサイ」にはなるんですが、わたしの中で商品として出す基準っていうのはしっかり持ってるんですよね。
商品として出す基準は「何回食べてもおいしい!」
「これ、出してもいいな」って思える基準は、何回食べても美味しいって思えること。
1回食べたぐらいじゃわからないんです。
その時の体調とかもあるし、いろんなタイミングで何回も食べてみる。
その都度「あっ、やっぱり美味しい」「心が満たされる」って思ったら提供してもいいなって思います。
なんか、「見映えが良いのに味がついてきてない」っていうものっていっぱいあるじゃないですか。
それがすごい嫌いなんですよ。
お野菜とかイメージの良さそうなものを期待を持って口にして、「あっ、こんなもんか」って思いたくないし、思われたくなくて。
だから美味しいのは当たり前で、なおかつ見た目も美しいということにはこだわっているため商品化の基準は高くしています。
なので、商品数はまだまだ多くありませんが、ようやく10種類を超えました。
でも、さらに新しい美味しさを追求して「スパイシー系ローストヤサイ」とか、「ハーブ系ローストヤサイ」とか、味の種類を増やしたいなって思ってます。
野菜好きの人に愛してもらえるだけでなく、野菜嫌いな人まで「HataIroの野菜なら食べたい」と言っていただける。そんな味を目指しています。
多くの方に届け幸せな時間をHataIroが創り出せたらなと思っています。